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帯広市の合同納骨塚に申し込まれる前に
メディアがさかんに取り上げ続ける「終活」という言葉の影響か、「子どもに迷惑をかけたくない」との言葉とともに永代供養の相談を持ちかけられることが多くなりました。
法事数回分のお布施をまとめてお寺に納めるかわりに、法事自体をなくしたい親御さんのご意向が窺われます。
法事とはなにか
故人の冥福を願うとともに遠い先祖から連なる我が命に思いをめぐらし、感謝の誠を捧げる。亡き人が安心してくれる自分であるか我が身を振り返る。亡き人に喜んでもらえる生き方への決意を新たにする。それが法事です。
親族同士が集まり、無事を報告しあい交流を深める役割を担うものです。その営みを省略する方法として永代供養を希望されるのでは、それは供養とはいえないのです。
永代供養と合葬(がっそう)は分けて考えています
永代供養について
永祥寺の永代供養は「子どもがいない方のための朝の読経」です
- 朝の読経(朝活禅)
- 8月15日に合葬(がっそう)墓前
で行っています。
「子どもがおらず、ご自身の死亡後は手を合わせてくれる人がいない」という方に代わり、50年間にわたり朝のお勤めの中で供養を続けていくものでいわば救済的なお勤めです。親の供養の仕方は子どもが考えることです。お子さんがいらっしゃる方はお子さんにお任せください。
お受けできるもう一つのケースは「自分には娘がいるが結婚しており、自分の死後は娘が供養を引き受けるが、その先の孫の代には継承ができない」場合です。この場合は相談者様が亡くなられ、檀家代表が娘さんに代わってからご相談をお受けします。
檀家様ご本人と娘さんの先祖供養の思いに違いがあることがとても多いため、檀家様ご本人のご意向だけではお受けできません。ご了承ください。
永代供養した遺骨の行き先は二通りがあります。
- お墓や納骨堂に納める。納骨堂は申し込み時に恩金をいただきます。
- 合葬墓に納める。無料です。ご希望に応じ合葬直前に読経いたします。
どちらの場合も、年会費は檀家である限り発生します。
年会費は寺院維持のために全てのお檀家様からいただく会費です。檀家である限り納入いただくものですのでご了承のほどお願いいたします。
合葬について
返却となります。ただし、年会費の納入が途絶えても最後に亡くなった方の13回忌が終わるまで返却せず、ご友人がお参りに来られるよう配慮します。
13回忌が過ぎたら関係者と連絡を取り返却と合葬をします。連絡が取れなくなっている場合は期限が来たら読経後、合葬墓へ納骨させていただきます。
大心堂1階の合葬墓です。お檀家の方に限り無料で納められます。

お墓から取り出した時は遺骨は乾燥させて納骨壇または合葬墓に納めることができます。合葬墓の主な利用の仕方は以下の通りです。
- 納骨壇が遺骨でいっぱいになった時。長い年月が過ぎている遺骨から合葬していくことで空きを作ることができます。
- 分骨をする時。遺骨を大きな骨箱から小さな骨箱に移して、納まりきらない遺骨を合葬して空きを作ることができます。
- 納骨堂の利用を終えて合葬する時。
- お墓を解体して合葬墓に納める時。
- 檀家が途絶えた時。13回忌終了で合葬墓に納めます。
お墓から合葬墓に移すご相談をいただいた際は、当寺には費用負担の少ない納骨堂があるとお伝えする場合があります。
しかし、一度納骨堂に納めなくても合葬墓に入れることはできます。
- 遠いご先祖様の遺骨を納めたい
- 近親者の遺骨だが事情により
納骨堂を経由せず、直接合葬墓に納める場合もあります。合葬は三十三回忌の前でもお受けします。
上の段に書いた「②近親者の遺骨だが事情により」について具体的に書きます。
「夫婦がそれぞれ実家の墓を管理しており、両方のお墓を子どもに引き継ぐのが難しいので一方を解体して合葬したい」があてはまります。
納骨堂は子どもに引き継いだ後でも返却が簡単です。返却する時にお子さんが遠くにお住まいで返却・合葬に立ち会えない場合は我々が代行もできます。先の心配をなさらず長くお使いください。