帯広市の合同納骨塚に申し込まれる前に
メディアがさかんに取り上げ続ける「終活」という言葉の影響か、「子どもに迷惑をかけたくない」との言葉とともに永代供養の相談を持ちかけられることが大変多くなりました。
法事数回分のお布施をまとめてお寺に納めるかわりに、法事自体をなくしたい親御さんのご意向が窺われます。
法事とはなにか
故人の冥福を願うとともに遠い先祖から連なる我が命に思いをめぐらし、感謝の誠を捧げる。
亡き人が安心してくれる自分であるか我が身を振り返る。亡き人に喜んでもらえる生き方への決意を新たにする。
それが法事です。
親族同士が集まり、無事を報告しあい交流を深める役割をも担うものです。
その営みを省略する方法として永代供養を希望されるのでは、それは供養とはいえないのです。
当寺の永代供養
当寺の永代供養は、「子どもがおらず、ご自身の死亡後は誰も手を合わせてくれる人がいない」という方に代わり、50年間にわたり朝のお勤めの中で供養を続けていくものです。いわば救済的なお勤めです。
親の供養の仕方は子どもが考えることです。お子さんがいらっしゃる方はお子さんにお任せください。
家系の断絶により年会費の納入が途絶えても当分の間(最長13回忌終了まで)は納骨堂の返却処分を保留し、ご友人の方々がお参りに来られるよう配慮いたします。
納骨堂の返却期限が近づいてきたら関係者と連絡を取り合葬の手続きに移ります。
連絡が取れなくなっている場合は約束の期限が来ましたら読経後、当寺が合葬墓へ納骨させていただきます。
最終的な遺骨の納め先
納骨堂「大心堂」1階には合葬(がっそう)墓があり、お檀家の方に限り管理しきれなくなった遠いご先祖さまがたのご遺骨を納めることができます。
- ご家族が新たに亡くなられ、ご利用中の納骨壇に遺骨が収納しきれなくなった場合、33回忌が終了している方の遺骨から順番に合葬していくことで納骨壇のスペースを長期にわたって確保することができます。
- 大きな骨箱から小さな骨箱に移す「分骨」をして、小さな骨箱を納骨壇に残し、空になった大きな骨箱をお焚き上げし、小さな骨箱に納まりきらなかったご遺骨をこの合葬墓に移すこともできます。そうすることで小さな納骨壇でも長く活用ができます。
- 分骨は、新たに亡くなられた方の納骨と同時にしていただければ納骨の読経も一緒にできますのでおすすめです。
- 空いた骨箱のお焚き上げは僧侶が後日行いますのでそのままお渡しください。
お地蔵様の真下が合葬のお骨を納める空間になっています。
まずはご家族とお話し合いの上、お寺にご相談くださいますようお願いいたします。